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抵抗・コンデンサが破損ショート

<東京ハイパワー HL1KGX修理>

焦げた抵抗とセラミックコンデンサー。黒く変色しています。
0.01μFのセラミックコンデンサーはテスターで導通チェックしてショートしていました。
このコンデンサーがくせものでショートすると抵抗と真空管ともにダメージを受けます。
ヒューズを15Aにしてヒューズを先にとばして安全を図る必要があります。
セラミック球は球のGKショートにより送信状態で回路を破壊します。
0.01μFのセラミックコンデンサの耐圧を可能な限りあげます。
2KVが安価なので交換しました。3KVも入手可能です。
このコンデンサがショートすると新品の真空管に交換しても大電流が流れ抵抗が焼けてしまいます。
新品の球でびっくり!!!
抵抗が焼けてしまったら当然交換です。球も壊すので注意!

<検査と対策方法>
まず、セラミックコンデンサーと抵抗を交換。次に真空管のGKショートのチェック。ヒューズを15A以下で試験。

1 真空管を両方抜いてプレートのコードがショートしないようにはずして、
パワーゼロWの送信状態で異常が無いかチェック。
スパーク等なければOK。

2 真空管を1本づつ接続して、ゼロWの送信状態でプレート電流が流れるかチェック。
GKショートがあればすぐヒューズが切れます。
プレート電流が流れれば球は生きています。地道に1本づつチェック。
プレートの結線は1本は切断してねじなどで接続できるようにしておけば楽に試験できます。

注意事項:耐圧・耐電力等抵抗やコンデンサなどの部品にゆとりがありません。
SWRの悪化、160mバンドの雨天の運用などでは、
不安定で部品が焼けてしまいこのような故障につながります。
いきなりハイパワーで出さず、チューンはかならずパワーダウンして調整してからフルで出さないと故障のもとです。
ヒューズは15Aですぐ切れるようにして部品の損傷を防ぎます。
スペアヒューズは保管しましょう。
プレートのパラ止めの抵抗もWが大きい抵抗に交換しましょう。以前燃えました。
送信部の共振コイルの接続も半田で簡単に付いているだけで取れやすいので
バンドチューンが取れない時はチェックしましょう。
2箇所はずれてチューンが取れずまいりました。


交換後


ビニールが変形。  本体はまだ大丈夫でしたが念のため交換


新品に交換

電解コンデンサーも膨らんでいたので交換しました。
「RSオンライン」通信販売で500V耐圧100μF 約600円/本がありました。10年ごとに交換しています。
今回はビニールの変形だけで本体の変形はほぼありませんでしが念のため交換しました。

感想:ゆとりのない設計で壊れやすいので耐電圧・耐電力の大きい部品に交換して故障を減らすのが得策かと思います。



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